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三条市の女性監禁事件で、略取・逮捕監禁致傷などの罪に問われている柏崎市四谷一、無職・佐藤宣行被告(38)の第4回公判が3日、新潟地裁(榊五十雄裁判長)で開かれ、榊裁判長は弁護側から請求されていた佐藤被告の精神鑑定の実施を決めた。鑑定には数カ月かかると見られることから、公判の年内結審は難しくなり、長期化の様相となった。
精神鑑定の請求は、7月25日に行われた第3回公判で弁護側が佐藤被告の幻聴・幻覚を主張し、再度請求していたもの。
公判の冒頭、9月7日に地裁長岡支部で非公開で行われた簡易鑑定などの医師2人の証言要旨を書記官が読み上げた。佐藤被告を逮捕前に診察した病院医師は分裂病質人格障害、簡易鑑定した新潟大学の専門医は強迫性障害と鑑定結果を下し、2人とも「責任能力あり」とした。
この中で病院医師は被告について、自分のものは不潔に感じないが、他人のものは不潔と感じるなど不潔恐怖症と診断。冬に海水パンツ姿でいたことなどの奇怪な行為が分裂病質人格障害と証言している。また「精神分裂病では幻聴はあるが、被告のよ うな幻覚はまれ」とした。
s 簡易鑑定した専門医は検察側の調書から1つひとつ確認しながら鑑定していった。「被告が毎週、馬券を購入していたことなどから生活上では判断能力がある」「現実的な目的に沿った行動。分裂病なら9年間も見つからないようにできない」とし、「強 迫性障害で判断能力あり」とした。
佐藤被告は黒のジャージに青のスリッパで、一礼してから入廷した。裁判長が「精神鑑定を行ってもいいか」と尋ねたのに対し、「はい」と返事した。
弁護人は公判後の会見で精神鑑定の実施について、「裁判所が慎重を期して行うことに敬意を表したい」とコメントし、「佐藤被告の幻覚は今もある」と述べた。被告は現在、睡眠導入剤を使っているという。
次回公判は12月5日午後1時15分からで、弁護側の情状証人として佐藤被告の母親が出廷する。
(2000/10/ 4)
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