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東京電力柏崎刈羽原発3号機のプルサーマル受け入れの是非を問う刈羽村の住民投票で反対票が過半数を占めたことを受けて、品田村長は28日夕の会見で今定期検査中のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の装荷は困難との考えを示し、当面は計画実施の受け入れを見送る考えを表明した。一方、事前了解の扱いは村単独で決められる問題ではないとして、「県、市と今まで以上に慎重に対応すべきで、時間が必要だ」と判断を先送りした。
東電は4月から7月までの定検中のMOX装荷を目指し、その判断を6月中旬までに行うとしている。村長は全有権者の半数近くが反対とした民意は重いとし、「村長として今までと同様な計画推進の立場は取りづらい」と述べ、今後予定される県、市との3者会談では現段階での実施について「村の民意はノー」という立場で臨むとした。
事前了解の扱いについては、「国策に理解を示すという私自身の立場は慎重に考ねばならない」と姿勢を変えたとする一方、「完全に手のひらを返すのも難しい」「民意は生きもの。未来永劫(ごう)だめというわけではない。理解が進めばOKという可能性もある」と含みも残した。
村長は、国、事業者がプルサーマルを進める以上、「原子力全般への理解活動は相当な範囲の見直しを迫られる」と検討を求め、プルサーマルをはずしても村は立地点として原発と共生していく必要があると述べた。また、原子力について村内で賛否の意見を交わす懇談会の設置を提案。投票結果について、この日、資源エネルギー庁、柏崎刈羽原発の幹部に電話で「厳しい結果と受け止める」と伝えたことも明らかにした。
これに対し、「原発反対刈羽村を守る会」は「住民投票には長として重大な決意で臨むといったのに事前了解の判断にふれず、政治家として卑きょうだ。プルサーマル受け入れについて村民が決着をつけようというのが住民投票だったはずだ」と批判した。住民投票条例制定に賛成した村議らは近藤宏栄議長に対し、投票結果を受けて議会の対応を話し合うため、6月4日にも全員協議会を招集するよう申し入れる意向だ。協議会には原発幹部の出席を求め、投票結果に対する見解をただしたいとしている。
(2001/ 5/29)
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